2011年1月28日金曜日

2011年順位予想 ~東部地区編~

多少早めですが、今季の順位予想をやっていきたいと思います。かなり私の主観が入っているので正当なものではないかもしれませんが、最後までお付き合いください。では、始めます。


まずは、アメリカン・リーグから。

1、ボストン・レッドソックス
2、タンパベイ・レイズ
3、ニューヨーク・ヤンキース
4、トロント・ブルージェイズ
5、ボルティモア・オリオールズ

ボストンの地区優勝は世界一の筆頭候補。ゴンザレス・ユーキリス・オルティ―ズと並ぶ中軸は破壊力満点。さらに、新加入のクロフォードやエルズベリー、ペドロイアなどの機動力も抜群。去年不調だった中継ぎ陣も的確な補強がされました。あとは、昨季低調だったベケット・ラッキー・松坂といった先発投手が奮起すれば地区優勝は堅いと思います。レイズについては賛否両論あると思いますが、私は期待したい。ぺーニャが抜け打線のパワー不足は明らかですが、機動力や小技を駆使してしぶとく得点をとってくるでしょう。新加入のラミレスやトップ・プロスペクトのジェニングスがどこまでやるかも注目です。昨季50登板以上した投手が全員退団した救援陣は心配ですが、先発投手の充実度はトップクラス。昨季からの流れでは投手のよいチームの方が上位に行く傾向が強いのでこの順位にしました。ヤンキースは先発陣のコマ不足が深刻。頼りになるのはサバシアくらいで、ヒューズやバーネットは不安定。あとは無名の新人投手でローテを回すつもりのようですから、なんだかんだで多くのイニングを投げてくれるバスケスの放出は微妙に痛いと思います。打線は強力ですがこの投手力ではポストシーズン進出は困難。シーズン中に大物投手をトレードで取ってこなければいけません。また、ジーターやポサーダら主力選手の高齢化も心配です。ブルージェイズは長年足かせだったウェルズの放出に成功したことが非常に大きい。これで、ドラフトやFA市場に投資できる資金が格段に増えたことだと思います。とはいえ、今季はまだ再建途中。昨季257本塁打した打線の勢いが今年も続くとは思いませんし、マーカムが抜けた先発陣はややコマ不足。中継ぎ陣は依然として優秀ですが、やはりゲームを作れる先発投手が少ないのは困った話です。オリオールズは今オフ積極的に動きましたが、今年勝つための補強というよりかはむしろジョシュ・ベルら有望株が成長するまでの中継ぎといった印象。しかし、確実にチームはいい方向に向かっていると思うので古豪復活は近いと思います。



続いてはナショナル・リーグ。

1、アトランタ・ブレーブス
2、フィラデルフィア・フィリーズ
3、フロリダ・マーリンズ
4、ニューヨーク・メッツ
5、ワシントン・ナショナルズ


かなり思い切った予想をしてみました。確かに豪華先発陣を誇るフィリーズは世界一の筆頭候補。ハラディー・リー・オズワルト・ハメルズの4本柱はメジャー史上に残るものとなるでしょう。一方、ワースの抜けた打撃陣はやや弱体化。アトリー・ハワードに続く5番打者が昨季OPS8割未満のイバニエスというのはかなり迫力不足です。ワースのぬけた右翼には有望株のブラウンが入る予定ですが過度の期待は禁物でしょう。中継ぎ陣が弱体なのも心配です。対するブレーブスは先発陣もベテランのハドソンやロウ、昨季台頭したハンソンやジャージェンスといった若手まで非常に充実した顔ぶれ。救援陣も昨季79試合で防御率1点台のベンタースや昨季防御率0.44のキンブレルらがおり強力。打線も、昨季大活躍のヘイワードに加え、強打の捕手マッキャン、4年連続30発のアッグラ、昨季首位打者争いを演じたプラドら地味ながらもかなり強力なメンツ。これに注目株のフリーマンがいきなり本領発揮となればさらに破壊力は増します。フィリーズの独走を予測する声も多いこの地区ですが、私は最後までこの2球団が激しい優勝争いを繰り広げると思います。ワイルドカードもこの地区から出るでしょう。マーリンズは主砲のアッグラが抜けたことは痛いですが、強打のバックの獲得や昨季打率2位のインファンテを獲得したことは収穫。これにラミレスやサンチェス、スタントンといった選手が並ぶ打線は平均以上の得点力を持っていると思います。特にスタントンが何本ホームランを打つかは注目です。先発陣も昨季防御率トップのジョンソンやノラスコ、FAで獲得したバスケスにサンチェスという顔ぶれの先発陣も強力。さらに左翼候補のモリソンら充実したマイナー組織を誇っていることを考えると数年後にはかなり怖い存在になってくると思います。メッツは昨季足を引っ張り続けた打線の強化が全くできていなません。不振だったジェイソン・ベイはさすがに復調してくると思いますが、同地区の他球団と比べると迫力不足は明らかです。先発投手も肩を手術したエースのサンタナが夏場まで復帰できないのは痛い。ベルフリーやニース、ナックルボーラーのディッキーらには奮起が期待されます。また、GMが今まで不良債権の山を築いてきたミナヤからセイバーメトリクスに精通したアンダーソンに変わったことは今後おおきな収穫となっていくと思います。ワースを獲得し全米を驚かせたナショナルズですが今年も苦戦は必至。投打ともに他の4球団として見劣りしてしまいます。とはいえ、期待のエスピノーザ二塁手やベルナディーナ外野手の成長は楽しみな点。生え抜きのジマーマン、新加入のラローシュ、ワースラもおり攻撃陣はまずまずといった陣容。問題なのは投手陣、昨季よもやの大活躍をしたリバン・ヘルナンデスが現状ではエース扱いですが他球団なら4,5番手レベル。昨季不調だったラナンや24歳のジマーマンらの奮起に期待です。



東部地区の予想は以上です。かなり思い切った予想をしたので賛否両論あると思いますが、コメントは大歓迎ですのでよろしくお願いします。

2011年1月25日火曜日

シーズンオフ総括

いろいろと話題の多かったオフシーズンが間もなく終わり、2月からはスプリングトレーニングが始まりいよいよ球春到来といった感じですね。今年もオフシーズンは各球団で明暗が分かれました。今回は今オフを振り返ってみたいと思います。


今オフ最大の勝者といえるのは間違いなくボストン・レッドソックス。オフの目玉であったカール・クロフォード、エイドリアン・ゴンザレスの両選手の獲得に成功し、メジャー最強の打線を作り上げました。昨季不安定だったブルペン陣も、ジェンクスやウィーラ―らを獲得し投打ともに贅沢なまでに充実したチームになりました。昨季のような故障者続出がなければ、レベルの高いア東部地区でも独走できるかもしれません。また、クリフ・リーを獲得したフィリーズも勝者の一人。結果的に目立った補強はこれくらいでしたがヤンキースやレンジャーズが火花を散らしているすきに上手いこと獲ったためにインパクトは大きかったと思います。これにより、フィリーズの今季の先発投手陣はメジャー史上に残るほど充実したものとなりました。スモールマーケットの球団も負けてはいません。ブリューワーズは09年サイヤング賞投手のグリンキーをトレードで獲得し勝負に出ました。また、今までメジャーナンバーワンの渋チン球団だったマーリンズも12年の新球場オープンに合わせて積極的な補強を行いました。3年連続の最下位からの脱出を目指すオリオールズも効果的な補強ができたといえるでしょう。また、主力選手の多くが流出してしまったレイズもその見返りに来季のドラフト1・2順目指名権を合計11個も獲得。来季ドラフトは大豊作とされているだけに、長いスパンでみると大成功だったと思われます。



一方でオフの敗者といわれてしまっているのがヤンキース。最優先課題であった先発投手の獲得にことごとく失敗し、頼りになる投手といえばサバシアくらい。通算200勝以上挙げているペティットの引退も決定的で先発陣はむしろ弱体化してしまったとさえいえます。打線が強いのでレギュラーシーズンを勝ち抜く力はありますがポストシーズンでの勝利は困難。むしろプレーオフすら危うい状況なので今季途中に大物投手の補強があるかもしれません。同じくニューヨークに本拠を置くメッツも弱点の打線の補強が思うようにできず、目立った補強といえばメジャー屈指のぶんぶん丸であるスコット・ヘアーストンを手に入れたくらい。近年足枷となっていたカルロス・ベルトランやルイス・カスティーヨとの契約が今季で切れることは朗報ですが、ジェイソン・ベイとの契約が2013年まで残っており頭の痛い話です。ロサンゼルスの2チームもオフの補強に失敗。外野手の補強が最優先であったエンゼルスは狙っていたクロフォードやワースといった大物選手の獲得に失敗。結局は松井秀とさして実力は変わらないのに年棒がその4倍もあるウェルズをトレードで獲得するという結果に。しかも残りの契約の4年8600万ドルの支払いをブルージェイズから押し付けられ踏んだり蹴ったりといった感じです。ドジャーズに至ってはオーナー夫妻の離婚問題が泥沼化し補強どころではなかったという惨状。左翼のポジションを貧打のトニー・グウィンJrや昨季3年ぶりのメジャーに復帰したジェイ・ギボンズ、元巨人のゲーブ・キャプラーが争っているというのだからひどい話です。投手陣はジャイアンツと引けを取らないだけに打線の補強ができなかったのは痛いと思います。


ここまで、オフの補強状況について書いてきましたが必ずしも補強の成果がチーム成績に表れるとは限りません。昨オフの勝者とたたえられたマリナーズがシーズン101敗したのはそのことを如実に示しています。どの球団もオフの勝者ではなく10月の勝者を目指しているわけですから、これから先どうなっていくのか見守っていきたいと思います。

2011年1月23日日曜日

ここ数日の動き

○エンゼルス、バーノ―ン・ウェルズ外野手をトレードで獲得



今オフ最大といえるトレード。ウェルズはブルージェイズの生え抜きスター選手で06年には32本塁打を放った実績があります。しかし、同年オフに7年契約を結んで以降故障・不振続きでいつしか「MLB最大の不良債権」とまで言われるようになってしまいました。エンゼルスでは名手トリ―・ハンターに代わってセンターに入る予定ですが、かつてゴールデングラブ賞の常連だった守備力もいまやメジャー平均以下なのでこのコンバートには疑問が感じられます。さらに、エンゼルスは残りの4年8600万ドルを全額負担するそうなので完全にエンゼルスが一方的に損をしているように思われます。ただ、ウェルズはメジャー屈指の人格者として知られており慈善活動にも熱心なことで有名。去年ギスギスしていたというエンゼルスをまとめてほしいという思惑が球団側にはあったのかもしれません。そう考えるとまずまずの補強だったのではないのでしょうか。



一方、ブルージェイズはこのトレードでマイク・ナポリ捕手(写真)、ファン・リベラ外野手を獲得。ナポリは3年連続で20本塁打を記録している強打の捕手。打率は低く、三振は多いですが選球眼はまずまずといった選手です。ただ、昨季は一塁での起用が主だったように守備面での評価は高くはありません。今のところ正捕手を務める予定ですが、昨季まで一塁を守っていたライル・オーバーベイ選手が移籍したことも有り、有望株のアレンシビアが台頭してくれば一塁や指名打者に回される可能性が高いでしょう。リベラは09年に25本塁打を放った実績のある選手。昨年は一転して低迷したように非常に波の大きく、足も遅いという欠点がありますが、つぼにはまれば怖い選手ですし守備力もまずまずといった感じです。今のところは、DHかトラビス・スナイダ―との併用で右翼に回るとみられています。



○レイズ、ジョニー・デーモン、マニ―・ラミレス両外野手を獲得




ある意味今オフ最も驚いたニュース。主力選手が多く流出しながらも思うように補強の進んでいなかったレイズが最後の最後に大きな動きを見せたという印象です。驚くべきはその契約内容。デーモンの1年525万ドル+出来高はまだしも、ラミレスは1年でたったの200万ドル。昨季が2000万ドルだっただけに驚きです。デーモンは若手有望株のデスモンド・ジェニングスもバックアッパー、ラミレスはフルタイムDHとしての役割が期待されています。また、ソリアーノやバルフォアなどがFA移籍した補償として、レイズは各球団から合計11個もの来季ドラフト1順目指名権を獲得しています。来季のドラフトは近年まれにみる大豊作なので、ある意味レイズも今オフの勝者といえるでしょう。



○ヤンキース、アンドリュー・ジョーンズ外野手を獲得



オフの補強が思うようにいっていないヤンキースがここにきてプチ補強。ジョーンズはブレーブス時代の05年に51本塁打を放った実績のある通算407本塁打の外野手。07年まで10年連続でゴールデングラブ賞を獲得するなど守備の評価も高いです。ただ、ヤンキースはレフトにガードナー、センターにグランダーソン、ライトにスウィッシャートいう盤石の布陣があるため第4の外野手という扱いになるでしょう。



○レッズ、ジョニー・クエト投手と4年間の契約延長



契約総額は2700万ドル。24歳のクエトは昨季キャリアハイの12勝、防御率3.64という成績でした。先日契約延長したジョーイ・ボット―やジェイ・ブルースといった選手とともにレッズの将来を担う選手として期待されています。



○ロイヤルズ、ビリー・バトラー一塁手と4年3000万ドルで契約延長




バトラーは2年連続で3割をマークしている巧打者。昨季は打点、OPSで智0牟トップの成績を残していました。なかなか好転の兆しのみえないロイヤルズだけに、チームからの期待の大きさがうかがい知れる契約といえます。



○その他の動き
ロッキーズ、ジェーソン・ハメル投手と2年間の契約延長
カーディナルス、ニック・プント内野手を1年70万ドルで獲得
マリナーズ、ネイト・ロバートソン投手らとマイナー契約
メッツ、スコット・ヘアストン外野手を獲得

2011年1月20日木曜日

最近の動き

○アスレチックス、ブライアン・フエンテス投手を2年1050万ドルで獲得



アスレチックスは先日のバルフォアに続きブルペンを補強。当初同じ左腕投手であるスコット・ダウンズの獲得を狙っていましたが、エンゼルスに獲られてしまったため、同投手の獲得となりました。フエンテスは昨季48試合で24セーブ、防御率2.81という成績。絶対的な安定感はありませんが、まずまずの成績は残してくれると思います。


○レッズ・昨季MVPのボット―と契約延長


契約内容は3年3100万ドル。昨季は50万ドル程度の年棒しかもらっていなかったので大出世といえます。思ったより契約年数が短いのは意外ですが・・。


○ロイヤルズ、ブルース・チェン投手と契約延長



チェンはパナマ出身の選手。昨季はチームトップの12勝を挙げました。エースだったグリンキーが抜け、メッシュも引退してしまったロイヤルズにとっては、先日獲得したジェフ・フランシスとともに数少ない計算できる投手といえます。防御率は4・17とイマイチですが、今季年棒が200万ドルなのでそこそこ安い買い物といえるのではないのでしょうか。



○ジョン・ラウチ、ブルージェイズと合意




ラウチは昨季ツインズで59試合に投げ防御率3・12という成績。ブルージェイズはクローザーだったグレッグが抜けており、ラウチは今季のクローザー候補でしょう。


○パドレス、チャド・クオルズ投手を1年150万ドルで獲得



クオルズは昨季ダイヤモンドバックスとレイズで合わせて70試合に投げましたが、防御率は7.32と大炎上。ただ、それまではずっと3点台前後の防御率を守ってきたので昨季の不振は突然変異的なものと見るべきでしょう。また、パドレスはベテラン捕手のグレッグ・ゾーンともマイナー契約を結んでおり、今季は若手のニック・ハンドリー選手とポジション争いをすることになりそうです。


○アンディ・ペティット投手が引退濃厚に



ペティットは38歳だった昨季ヤンキースで21試合の登板で11勝、防御率3.28という成績。前半戦だけで10勝を挙げましたが後半戦はケガのため長期離脱していました。オフにFAとなり去就が注目されていましたが年末に電話で話したマーク・テシェイラ一塁手によると引退の可能性が高いとのこと。家族と過ごす時間を大切にしたいようです。補強にことごとく失敗しただでさえ台所事情が厳しいヤンキースにとって、通算240勝に加えポストシーズンでも20勝を挙げているペティットが抜けるのは非常に痛いこと。打線が強いことがせめてもの救いですが・・・。

2011年1月15日土曜日

最近の動き

○タイガース、ブラッド・ペニー投手と1年契約



ペニーは06年の最多勝投手(16勝)。しかし、昨季はケガのため9試合の登板に終わっていました。ゴロで打ち取るタイプの投手なので被安打が多く、それほど防御率もよくありませんが、ケガがなければ先発3番手くらいで頑張ってくれるのではないでしょうか。


○ヤンキース、ラファエル・ソリアーノ投手と合意



ソリアーノは昨季レイズでリーグ最多の47セーブ。新天地ではマリアーノ・リベラにつなぐセットアッパーを務める模様です。契約内容は3年3500万ドル。救援投手にここまで出すのはヤンキースならでは。ただ、この補強によりヤンキースはレイズに来季のドラフト1順目指名権を譲渡しており、ヤンキースファンから少なからず批判もあるようです。


○ツインズ、ジム・ト―ミ指名打者と再契約



ト―ミは昨季108試合で25本塁打という成績。後半戦では離脱したモルノ―に代わり4番を務め、チームの地区優勝に貢献しました。通算本塁打は歴代8位の589発。今季は600本塁打達成が期待されます。


○アスレチックス、グラント・バルフォア投手と2年810万ドルで契約



バルフォアは3年連続で50試合以上に登板した投手。昨季は投手コーチとプロレスごっこをしているうちにわき腹を痛めて離脱(苦笑)したりしましたが、57試合で防御率2.28と安定していました。
アスレチックスはただでさえ強いブルペン陣をさらに強化。打撃陣でも松井などを補強しており、今季はかなり手ごわそうです。レイズはアスレチックスの来季のドラフト2順目指名権を獲得しています。

2011年1月11日火曜日

最近の動き

○ヤンキース、ペトロ・フェリシアーノ投手と合意



完全に今オフの補強に失敗しているヤンキースですが、ようやく動きがありました。2005年にはソフトバンクに在籍していたフェリシアーノはメジャー復帰後の5シーズンで408試合(!)に登板。昨季は92試合に投げました。しかし、主にワンポイント起用が中心なのでイニング数は毎年60イニング程度にとどまっています。疲労や故障が心配ですが、昨季左のリリーバーがブーン・ローガンくらいしかいなかったヤンキースブルペンにとっては大きな補強だといえます。


○レッズ、エドガー・レンテリア内野手、フレッド・ルイス外野手を獲得



昨季ワールドシリーズMVPのレンテリア(写真)はレッズと1年契約。レッズにはメジャー屈指の二塁手であるブランドン・フィリップスがいるためショートでの起用が中心となりそうです。ルイスは昨季17盗塁を記録した俊足の選手。打撃・パンチ力はまずまずなのですが、レッズの外野陣はゴームズ、スタブス、ブルースの3人で確定でしょうから第4の外野手という扱いになると思います。


○レンジャーズ、デービット・マーフィー外野手と契約延長



マーフィーは今季打率2割9分1厘、12本塁打、14盗塁という成績。外野の前ポジションで先発出場し、チームの優勝に大きく貢献しました。勝負強い打撃と、高い守備力は今季も大きな戦力となりそうです。


○カール・パバーノ投手がツインズと2年間の契約延長



先日、とある専門誌で「ヤンキース史上最悪のFA獲得選手」に選ばれてしまったパバーノ(4年3995万ドルで入団も3年間で9勝しかできず、契約を1年残し放出)ですが、今季は17勝と復活。それほど安定感はないものの、ケガさえなければイニングイーターとして頑張ってくれるだろうので先発不足のツインズには朗報でしょう。


○マリナーズ、アダム・ケネディ内野手とマイナー契約



ケネディは好守・巧打の選手。昨季不振だったのでマイナー契約にとどまりましたが確実にメジャーに上がれるでしょう。打撃・守備ともに平均以上なので、2塁のポジションは堅いように思います。マリナーズにはダスティン・アックリーという有望株がいるのでそれの教育係的な役割も期待されます。


○カルロス・デルガド、今季のメジャー復帰を熱望



デルガドはメジャー通算473本塁打を誇る大砲。昨季はケガのためプレーがありませんでしたがDHでならまだまだやれるとのこと。他にも、大投手ペトロ・マルティネスや通算325本塁打のジャーメイン・ダイ外野手など昨季プレーしなかった選手達が復帰に向けて動いている模様。特にダイは09年に27本塁打を放ちながらも契約先が見つからないという悲劇に見舞われてしまったために、何とか復帰してほしいものです。


○アロマー、ブライレブン両氏が殿堂入り




今季の殿堂入り選手が決定。アロマ―は資格取得後2年目、ブライレブンは14年目での殿堂入りとなりました。一方、5年目のマグワイアは得票率19・8%と前回より4ポイントも下落。確実だったはずの殿堂入りに黄信号がともっています。

2011年1月6日木曜日

最近の動き

○レンジャーズ、ベルトレと6年9600万ドルで契約



今オフの目玉選手のベルトレも行先は決定。案の定、ネット上などではその契約期間の長さ、高額さに対する批判が噴出し、不良債権化を予測する声が多いようです。確かに、マリナーズ時代のベルトレの打撃成績は当初の期待とは大きく抱え離れていたものでした。しかし、シアトルの球場はメジャーでも一二を争う投手有利の球場。一方テキサスの球場はメジャー屈指のホームランパークです。ですので、マリナーズ時代のようなことにはならないのではと思われます。実際、ベルトレはこの球場ではOPS8割5分7厘という成績を残していますし、マリナーズ時代もアウェーではよく打っていました。それに、守備は超一流ですのでそんなにバカげた契約とは言えないでしょう。これにより、チームの象徴であるマイケル・ヤング選手は指名打者に回ることが濃厚。ヤングはイチローも認めているようにメジャー屈指の巧打者ですが、守備は最低レベルなので正しい判断だと思われます。また、去年指名打者を務めたウラディミール・ゲレ―ロ選手との再契約はほぼ消滅しました。


○レンジャーズ、B・ウェッブ、A・ローズ両投手を獲得



これもレンジャーズの話題。ローズは昨季41歳ながらメジャータイ記録の33試合連続無失点を記録するなどした好救援。ブルペン陣の強化になったでしょう。ウェッブ(写真)はここ2年けがに泣かされ昨季は登板がありませんでしたが、08年には22勝を挙げてナ・リーグサイヤング賞を獲得した実績があります。ぜひ復活してほしいところです。


○オリオールズ、デレク・リー一塁手を獲得



プレーオフ争いのできるチームへの移籍を求めていたためか、なかなか行き先の決まらなかったリーですが、結局オリオールズ入りが決まりました。ただ、オリオールズは3年連続ア東部地区最下位なので、モチベーション低下にならないかが心配です。ただ、今季のオリオールズはD-Backsからレイノルズや昨季ブルージェイズで活躍した救援投手グレッグを獲得するなど勝ちに行こうという姿勢が見て取れます。もしも、オリオールズが復活したら・・・・、東部戦線異状アリです。


○ナショナルズ、アダム・ラローシュ一塁手を獲得



オリオールズからの3年2700万ドルの契約を蹴り、さらなる高額契約を模索しているうちに行き場を失っていたラローシュですが、ナショナルズ移籍が決定。契約内容は2年1500万ドルですから完全に市場の動向を見誤った感じです。そんなにインパクトのある選手ではないですが、常時25本塁打90打点くらいの成績はキープしてくれますし離脱がほとんどない選手なので、一塁手と指名打者の補強が急務なレイズがなぜ獲得に動かなかったのかはよく分かりません。ラッセル・ブラニヤン(昨季マリナーズ)あたりを狙っているのでしょうか。まさか、一塁ダン・ジョンソン(09年は横浜に所属)、指名打者ウィリー・アイバーという布陣で行こうとしているとは思いませんが・・・。


○ロッキーズがC・ゴンザレスと7年8000万ドルで契約か



今年はMVP投票で3位に入る活躍を見せた「カーゴ」ことカルロス・ゴンザレス。どうやら契約延長にサインする模様です。金額は代理人がボラス氏であることを考えるとだいぶ安いですが、09シーズンの後半から定着したばかりの選手なので妥当でしょう。それにしてもロッキーズはどれだけ金があるのでしょうか・・・。

○ブレーブス、ダン・アッグラ二塁手と5年6200万ドルで契約延長



11月にトレードでマーリンズから移ってきたアッグラ。マーリンズが提示していたのは4年4800万ドル(あの球団にしては考えられない様な契約)でしすから金額・年数ともにアップしました。フィリーズの独り勝ちを予測する声の多いナ東部地区ですが、ブレーブスにも要注目。打線はアッグラに加え今や完全にチームの顔となったブライアン・マッキャン捕手、若手のジェイソン・ヘイワード、強打の遊撃手であるアレックス・ゴンザレスなどやや小粒ながらも役者ぞろい。投手陣もフィリーズ・ジャイアンツと引けを取らない面々なので油断のならないチームだと思います。

2011年1月4日火曜日

殿堂入りが期待される名選手②

3、ラリー・ウォーカー(外野手 エクスポズ~ロッキーズ~カーディナルス)



カナダ人として初めてMVPを獲得した選手。走攻守そろった5ツールプレーヤ―でロッキーズ時代にはビニー・カスティーヤ、ダンテ・ビシェットらとともにブレイクストリート・ボンバーズと呼ばれた強力打線の中軸を担い、毎年のように3割30本100打点を記録しました。脚力にも優れ97年には33盗塁を記録。この年49本塁打を放っており、あと1本でメジャー史上初の「50本塁打30盗塁」を達成するところでした。守備にも優れ、ゴールドグラブ賞も7回獲得。打者天国コロラドを主な本拠としていたことや、プレーオフ経験がほとんどないことがマイナス評価となるかもしれませんが、残した成績を考えると、今年は無理だとしても将来的には殿堂入りできると思います。

通算成績:http://www.baseball-reference.com/players/w/walkela01.shtml


4、バリー・ラ―キン(遊撃手 レッズ)



90年代を代表するショートストップ。86年にレッズでデビューすると、以後19年間レッズ一筋で活躍しました。走攻守3拍子そろった選手で96年には遊撃手としては初めて30本30盗塁を記録。2000年には球団史上4人目の2000本安打も達成しています。ゴールドグラブ賞も3回獲得しており、守備の評価も高い選手でした。95年には打率.319、15本塁打、66打点という成績ながら、リーダーシップを評価されてMVPを獲得しています。背番号11はレッズの準永久欠番となっており、レッズ史上屈指の名選手でした。

通算成績:http://www.baseball-reference.com/players/l/larkiba01.shtml

2011年1月2日日曜日

殿堂入りが期待される名選手①

新年明けましておめでとうございます。今年も野球ネタ中心で書いていきますんでよろしくお願いします。


さて、毎年1月メジャーでは殿堂入り選手の発表が行われます。そこで、今季殿堂入りが期待される選手たちを何人か紹介していきたいと思います。


1、バート・ブライレブン(投手 MIN~TEX~PIT~CLE~MIN~CAL)



オランダ本国生まれという変わり種。「カーブボールの芸術家」といわれるように絶妙なカーブを武器に通算287勝を挙げました。弱小チームに所属していたことや、85年の最多奪三振以外タイトルがないために注目度は高くありませんが、昨季74.2%と高い投票率(殿堂入り資格は75%)を獲得しており今季の殿堂入りは間違いないでしょう。史上15人しかいない3000奪三振を達成していることや、22年間と非常に息の長い活躍をしたことも高く評価されるべき点です。



2、ロベルト・アロマ―(二塁手  SD~TOR~BAL~CLE~NYM~CWS~ARI~CWS)



史上最高の二塁手との呼び声高い名手。主にリードオフマンとして活躍し通算2724安打、474盗塁を記録。長打力にも優れ、二塁打は504本、本塁打は210本記録しています。また、守備面でもゴールデングラブ賞を10度受賞しており非常に安定していました。特にインディアンスに所属していた時にオマール・ビスケルと組んだ二遊間コンビは鉄壁を誇りました。30代半ばで急激に衰え、3000本安打を逃したことは残念ですが、残した実績を考えると今シーズンの殿堂入りは確実ではないかと思われます。ちなみに父、サンディー・シニアは通算227盗塁を記録した俊足巧打の選手、兄のサンディー・ジュニアはオールスター6度選出の90年代を代表する捕手です。