2011年1月25日火曜日

シーズンオフ総括

いろいろと話題の多かったオフシーズンが間もなく終わり、2月からはスプリングトレーニングが始まりいよいよ球春到来といった感じですね。今年もオフシーズンは各球団で明暗が分かれました。今回は今オフを振り返ってみたいと思います。


今オフ最大の勝者といえるのは間違いなくボストン・レッドソックス。オフの目玉であったカール・クロフォード、エイドリアン・ゴンザレスの両選手の獲得に成功し、メジャー最強の打線を作り上げました。昨季不安定だったブルペン陣も、ジェンクスやウィーラ―らを獲得し投打ともに贅沢なまでに充実したチームになりました。昨季のような故障者続出がなければ、レベルの高いア東部地区でも独走できるかもしれません。また、クリフ・リーを獲得したフィリーズも勝者の一人。結果的に目立った補強はこれくらいでしたがヤンキースやレンジャーズが火花を散らしているすきに上手いこと獲ったためにインパクトは大きかったと思います。これにより、フィリーズの今季の先発投手陣はメジャー史上に残るほど充実したものとなりました。スモールマーケットの球団も負けてはいません。ブリューワーズは09年サイヤング賞投手のグリンキーをトレードで獲得し勝負に出ました。また、今までメジャーナンバーワンの渋チン球団だったマーリンズも12年の新球場オープンに合わせて積極的な補強を行いました。3年連続の最下位からの脱出を目指すオリオールズも効果的な補強ができたといえるでしょう。また、主力選手の多くが流出してしまったレイズもその見返りに来季のドラフト1・2順目指名権を合計11個も獲得。来季ドラフトは大豊作とされているだけに、長いスパンでみると大成功だったと思われます。



一方でオフの敗者といわれてしまっているのがヤンキース。最優先課題であった先発投手の獲得にことごとく失敗し、頼りになる投手といえばサバシアくらい。通算200勝以上挙げているペティットの引退も決定的で先発陣はむしろ弱体化してしまったとさえいえます。打線が強いのでレギュラーシーズンを勝ち抜く力はありますがポストシーズンでの勝利は困難。むしろプレーオフすら危うい状況なので今季途中に大物投手の補強があるかもしれません。同じくニューヨークに本拠を置くメッツも弱点の打線の補強が思うようにできず、目立った補強といえばメジャー屈指のぶんぶん丸であるスコット・ヘアーストンを手に入れたくらい。近年足枷となっていたカルロス・ベルトランやルイス・カスティーヨとの契約が今季で切れることは朗報ですが、ジェイソン・ベイとの契約が2013年まで残っており頭の痛い話です。ロサンゼルスの2チームもオフの補強に失敗。外野手の補強が最優先であったエンゼルスは狙っていたクロフォードやワースといった大物選手の獲得に失敗。結局は松井秀とさして実力は変わらないのに年棒がその4倍もあるウェルズをトレードで獲得するという結果に。しかも残りの契約の4年8600万ドルの支払いをブルージェイズから押し付けられ踏んだり蹴ったりといった感じです。ドジャーズに至ってはオーナー夫妻の離婚問題が泥沼化し補強どころではなかったという惨状。左翼のポジションを貧打のトニー・グウィンJrや昨季3年ぶりのメジャーに復帰したジェイ・ギボンズ、元巨人のゲーブ・キャプラーが争っているというのだからひどい話です。投手陣はジャイアンツと引けを取らないだけに打線の補強ができなかったのは痛いと思います。


ここまで、オフの補強状況について書いてきましたが必ずしも補強の成果がチーム成績に表れるとは限りません。昨オフの勝者とたたえられたマリナーズがシーズン101敗したのはそのことを如実に示しています。どの球団もオフの勝者ではなく10月の勝者を目指しているわけですから、これから先どうなっていくのか見守っていきたいと思います。

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