2010年12月2日木曜日

セイバーメトリクス入門②

第二弾です。今回は投手の投球内容を示す指標を紹介。



2、WHIP(Walks plus Hits per Inning Pitched)
算出方法:(被安打+与四球)÷投球回数


これはエラー等をのぞいて1イニングあたりどれくらいの走者を許したかを示す指標です。一般に1・2が平均的な数値とされ、1・4を超えると問題とされます。このWHIPは防御率とともに、投手の安定度を測る重要な指標の一つとなっており、メジャーや台湾プロ野球では公式記録とされています。ちなみに、メジャー記録は2000年にペトロ・マルティネスが記録した0・74(防御率は1・74)。当時はステロイド全盛時代出会ったことも考えるととんでもない記録といえます。またWHIPはショートリリーバー投手に対してとくに重要視されています(ショートリリーバーはイニングの途中で交代することが多く、その時にどのくらいの走者を出していたかによって、チームの勝敗が左右されるため)。一方問題点としては、長打を打たれやすい投手(フライを打たれやすい投手)はWHIPの割には防御率が良くない、荒れ球投手(四球が多く被安打が少ないはWHIPほど悪い成績にはならない、ということなどがあげられます。




3、QS(Quality Start)
内容:先発投手が6イニング以上投げ、かつ自責点を3以下に抑えること


これも、(先発)投手の安定度を示す重要な指標の一つです。近年では、QS率(全先発数に対するQSの割合)が勝利数以上に先発投手の能力を表すものだとされております。その最たる例が今年のアメリカン・リーグのサイ・ヤング賞争い。勝星ではヤンキースのサバシアが21でトップでしたが、賞レースに勝ったのは13勝のヘルナンデス(マリナーズ)。ヘルナンデスがQS率88%(34先発中30回)だったのに対して、サバシアが76%(34先発中26回)だったことが主たる要因です。このQSは日本ではあまりなじみがありませんが、選手の間には浸透しているようで好投しながらも勝運に恵まれなかった先発投手が契約更改で自己アピールのために用いることも少なくないそうです。

2 件のコメント:

  1. QSといえば横浜の加賀・・・無援護投手として有名

    返信削除
  2. 防御率3・66で3勝12敗って・・・。

    返信削除