16、XR(eXtrapolated Runs)
RCと同様に個人の得点創出能力を示す指標。算出方法は以下の通り。
単打×0.5+二塁打×0.72+三塁打×1.04+本塁打×1.44+(四死球-故意四球)×0.34+故意四球×0.25+盗塁×0.18-盗塁死×0.32-(打数-安打-三振)×0.09-三振×0.098-併殺打×0.37+犠飛×0.37+犠打×0.04
過去のメジャーリーグのチーム成績を元に重回帰分析を行って算出されているため、例のごとく非常に複雑な計算式となっています。しかし、複雑になっている分より精密な値が出るため、RCよりも正確な指標だという声も多くあります。また、RCと同様に打席が多いほど大きくなるので個人の打席数によって比較するXR27という指標も有ります。算出方法はコチラ。
(XR×27)÷(打数-安打+犠打飛+盗塁死+併殺)
メジャーリーグでは、このように多くの指標を用いて打者の力量を見極めているわけです。
2010年12月31日金曜日
2010年12月24日金曜日
セイバーメトリクス入門⑩
15、TA(Total Average)
算出方法:(塁打+四死球+盗塁-盗塁死)÷(打数-安打+盗塁死+併殺打)
これも打者に関する指標。一人の打者が1アウトあたりにどれだけの塁を獲得することができたかを表す指標です。OPSとはコンセプト的には同じですがアウトで分母をとっている点が異なり、より出塁能力を重視した指標といえるでしょう。平均値は8割半ばぐらいでしょうか。ちなみに、今季の日本プロ野球で10割を超えた選手は和田(中日)、阿部(巨人)、小笠原(巨人)、青木(ヤクルト)、カブレラ(オリックス)の5人。今季30本塁打以上の打者が名を連ねる中で、14本塁打の青木が入っているのは興味深いところ。首位打者獲得が効いたといえます。逆に、214安打のマートンは8割6分2厘と並み。668打席で47四球という点が影響したのではないかと思われます。
算出方法:(塁打+四死球+盗塁-盗塁死)÷(打数-安打+盗塁死+併殺打)
これも打者に関する指標。一人の打者が1アウトあたりにどれだけの塁を獲得することができたかを表す指標です。OPSとはコンセプト的には同じですがアウトで分母をとっている点が異なり、より出塁能力を重視した指標といえるでしょう。平均値は8割半ばぐらいでしょうか。ちなみに、今季の日本プロ野球で10割を超えた選手は和田(中日)、阿部(巨人)、小笠原(巨人)、青木(ヤクルト)、カブレラ(オリックス)の5人。今季30本塁打以上の打者が名を連ねる中で、14本塁打の青木が入っているのは興味深いところ。首位打者獲得が効いたといえます。逆に、214安打のマートンは8割6分2厘と並み。668打席で47四球という点が影響したのではないかと思われます。
2010年12月21日火曜日
セイバーメトリクス入門⑨
13、レンジファクター(アウト寄与率)
算出方法:(刺殺+補殺)÷守備イニング数×9
守備に関する指標です。これは1977年に考案されたもので、のちの守備防御点などの素になった指標でもあります。一イニングあたりの守備機会数を計算したものであり、野手の守備範囲の広さを表します。数字が大きければ大きいほど、その選手の守備範囲は広いといえます。
14、ゾーンレーティング
これも守備に関する指標。シーズン中のすべてのプレーを解析し、野手が50%の確率で処理できた範囲の打球をそのポジションの守備範囲とし、その範囲内に飛んできた打球をどれくらいの割合で処理できたかを計算します。レンジファクターと違い、ポジション近くに飛んできた打球のみで選手の守備能力を評価できる反面、守備範囲を超えて処理した打球は対象外なので守備範囲の広い選手には不利だといえます。
算出方法:(刺殺+補殺)÷守備イニング数×9
守備に関する指標です。これは1977年に考案されたもので、のちの守備防御点などの素になった指標でもあります。一イニングあたりの守備機会数を計算したものであり、野手の守備範囲の広さを表します。数字が大きければ大きいほど、その選手の守備範囲は広いといえます。
14、ゾーンレーティング
これも守備に関する指標。シーズン中のすべてのプレーを解析し、野手が50%の確率で処理できた範囲の打球をそのポジションの守備範囲とし、その範囲内に飛んできた打球をどれくらいの割合で処理できたかを計算します。レンジファクターと違い、ポジション近くに飛んできた打球のみで選手の守備能力を評価できる反面、守備範囲を超えて処理した打球は対象外なので守備範囲の広い選手には不利だといえます。
2010年12月20日月曜日
ここ数日の動き
○ブルワーズ、トレードでザック・グリンキー投手、ユニスキー・べタンコ―ト遊撃手獲得
また大物の移籍。グリンキーは一向に進まないロイヤルズの再建策に業を煮やしてか、先日からトレード要求を表明していました。今季は防御率4.17、10勝14敗とやや不調でしたが09年に16勝、防御率2.16という成績でサイヤング賞を受賞しています。ブルワーズにとっては先日のマーカムに次ぐ先発投手の獲得となり、来季のナ中部地区は面白くなりそうです。また、べタンコート遊撃手も今季16本塁打とパンチ力ある打撃が魅力の選手。ですが、選球眼が全くないうえ守備にも難があるのであまりいい補強だとは思えません。一方、ロイヤルズは見返りとしてアルシデス・エスコバル遊撃手ら4選手を獲得。エスコバルは今季レギュラーとして出場していました。
○ツインズ、西岡と3年900万ドルで合意
ポスティングでの米球界入りを目指していた西岡選手でしたが、岩隈とは違い無事夢をかなえることができました。スモールベースボールを標榜するツインズにとって西岡はもってこいの選手。おそらく2塁での起用がメインとなるでしょうが、いい戦力になると思います。
○アスレチックス、トレードでジョシュ・ウィリンガム外野手を獲得
打線強化を狙うアスレチックスですが、先日の松井秀喜選手に続いて大砲を獲得しました。今季はけがに泣いたウィリンガムでしたがそれでも16本塁打と長打力を発揮しました。また通算出塁率は3割6分7厘と打率より1割も高く、出塁能力にたける選手でもあります。これで、来季のアスレチックス外野陣は左翼にウィリンガム、中堅にココ・クリスプ、右翼にデービット・デーヘイスース、第4の外野手にライアン・スウィニーという布陣が予想されるため松井の守備機会はほとんどなさそうです。
○タイガース、マグリオ・オルドニェス外野手と再契約
オルドニェスは07年の首位打者(3割6分3厘)で通算2072安打の巧打者ですが、今季はけがのため84試合の出場に終わり、球団からオプションを破棄されていました。しかし、今季も3割をマークした上12本塁打、59打点と試合数にしてはかなりの数字を残しているので再契約に至ったのだと思われます。来季で37歳ですがまだまだ活躍してほしいです。
○レッドソックス、ボビー・ジェンクス投手と2年1200万ドルで合意
ゴンザレス、クロフォード、と次々と大物の獲得に成功しているレッドソクスですが、今季崩壊したブルペン陣の補強にもひとまずは成功しました。ジェンクスは今季までホワイトソックスで6シーズンプレーし、通算173セーブを挙げている現役屈指のクローザー。ですが、通算防御率は3.40、WHIPも通算1.21と絶対的に安定しているとは言えない数字。レッドソックスにはジョナサン・パぺルボンという絶対的守護神がいるためセットアッパーとしての役回りが期待されるでしょう。また、レッドソックスは6年連続65登板以上のダン・ウィーラー投手とも1年300万ドルで合意しており、ブルペン陣の補強も着々と進んでいるようです。
○その他の動き
カブス、ケリー・ウッド投手と1年150万ドルで合意
パドレス、オーランド・ハドソン二塁手と2年1150万ドルで合意
アストロズ、ユーティリティプレーヤーのビル・ホール選手と1年325万ドルで合意
マーリンズ、リッキー・ノラスコ投手と3年2650万ドルで契約延長
ウッドは2008年以来となる古巣復帰。ハドソンは念願の複数年契約を勝ち取りました。ホールは複数ポジションをこなせるうえ今季18本塁打とパワーも有り、リーグ最少本塁打に終わったアストロズにはいい補強でしょう。ノラスコは3年連続2ケタ勝利とローテの軸として活躍しています。
また大物の移籍。グリンキーは一向に進まないロイヤルズの再建策に業を煮やしてか、先日からトレード要求を表明していました。今季は防御率4.17、10勝14敗とやや不調でしたが09年に16勝、防御率2.16という成績でサイヤング賞を受賞しています。ブルワーズにとっては先日のマーカムに次ぐ先発投手の獲得となり、来季のナ中部地区は面白くなりそうです。また、べタンコート遊撃手も今季16本塁打とパンチ力ある打撃が魅力の選手。ですが、選球眼が全くないうえ守備にも難があるのであまりいい補強だとは思えません。一方、ロイヤルズは見返りとしてアルシデス・エスコバル遊撃手ら4選手を獲得。エスコバルは今季レギュラーとして出場していました。
○ツインズ、西岡と3年900万ドルで合意
ポスティングでの米球界入りを目指していた西岡選手でしたが、岩隈とは違い無事夢をかなえることができました。スモールベースボールを標榜するツインズにとって西岡はもってこいの選手。おそらく2塁での起用がメインとなるでしょうが、いい戦力になると思います。
○アスレチックス、トレードでジョシュ・ウィリンガム外野手を獲得
打線強化を狙うアスレチックスですが、先日の松井秀喜選手に続いて大砲を獲得しました。今季はけがに泣いたウィリンガムでしたがそれでも16本塁打と長打力を発揮しました。また通算出塁率は3割6分7厘と打率より1割も高く、出塁能力にたける選手でもあります。これで、来季のアスレチックス外野陣は左翼にウィリンガム、中堅にココ・クリスプ、右翼にデービット・デーヘイスース、第4の外野手にライアン・スウィニーという布陣が予想されるため松井の守備機会はほとんどなさそうです。
○タイガース、マグリオ・オルドニェス外野手と再契約
オルドニェスは07年の首位打者(3割6分3厘)で通算2072安打の巧打者ですが、今季はけがのため84試合の出場に終わり、球団からオプションを破棄されていました。しかし、今季も3割をマークした上12本塁打、59打点と試合数にしてはかなりの数字を残しているので再契約に至ったのだと思われます。来季で37歳ですがまだまだ活躍してほしいです。
○レッドソックス、ボビー・ジェンクス投手と2年1200万ドルで合意
ゴンザレス、クロフォード、と次々と大物の獲得に成功しているレッドソクスですが、今季崩壊したブルペン陣の補強にもひとまずは成功しました。ジェンクスは今季までホワイトソックスで6シーズンプレーし、通算173セーブを挙げている現役屈指のクローザー。ですが、通算防御率は3.40、WHIPも通算1.21と絶対的に安定しているとは言えない数字。レッドソックスにはジョナサン・パぺルボンという絶対的守護神がいるためセットアッパーとしての役回りが期待されるでしょう。また、レッドソックスは6年連続65登板以上のダン・ウィーラー投手とも1年300万ドルで合意しており、ブルペン陣の補強も着々と進んでいるようです。
○その他の動き
カブス、ケリー・ウッド投手と1年150万ドルで合意
パドレス、オーランド・ハドソン二塁手と2年1150万ドルで合意
アストロズ、ユーティリティプレーヤーのビル・ホール選手と1年325万ドルで合意
マーリンズ、リッキー・ノラスコ投手と3年2650万ドルで契約延長
ウッドは2008年以来となる古巣復帰。ハドソンは念願の複数年契約を勝ち取りました。ホールは複数ポジションをこなせるうえ今季18本塁打とパワーも有り、リーグ最少本塁打に終わったアストロズにはいい補強でしょう。ノラスコは3年連続2ケタ勝利とローテの軸として活躍しています。
2010年12月19日日曜日
セイバーメトリクス入門⑧
12、BABIP(Batting Average on Ball In Play)
これも打者の新しい評価基準。これは本塁打、四球を除き、インプレーになった打球がヒットになる確率を表すものです。算出方法は次の通り。
(安打-本塁打)÷(打数+犠打飛-本塁打-三振)
この指標は、打った打球が相手野手のいないところに行くか行かないかによって大きく数字が変わってくるので、一般的には年度による差が大きくなるのが特徴です。それゆえ、運による要素が非常に大きいといわれます。一般的な値は3割前後とされていますが、ある年に突然好成績を残した打者の値が3割を大きく超えていた場合、その年は運が良かっただけとみなされ、セイバーメトリクス的にはあまり評価されません。逆も同じです。前回紹介したDIPSと同じく、従来の評価基準では見逃されてきた選手本来の実力をはかる数値といえるでしょう。
これも打者の新しい評価基準。これは本塁打、四球を除き、インプレーになった打球がヒットになる確率を表すものです。算出方法は次の通り。
(安打-本塁打)÷(打数+犠打飛-本塁打-三振)
この指標は、打った打球が相手野手のいないところに行くか行かないかによって大きく数字が変わってくるので、一般的には年度による差が大きくなるのが特徴です。それゆえ、運による要素が非常に大きいといわれます。一般的な値は3割前後とされていますが、ある年に突然好成績を残した打者の値が3割を大きく超えていた場合、その年は運が良かっただけとみなされ、セイバーメトリクス的にはあまり評価されません。逆も同じです。前回紹介したDIPSと同じく、従来の評価基準では見逃されてきた選手本来の実力をはかる数値といえるでしょう。
2010年12月18日土曜日
今季ユニフォームを脱いだ選手たち2010③
5、ノマー・ガルシアパーラ(レッドソックス~カブス~ドジャース~アスレチックス)
アレックス・ロドリゲス、デレク・ジーターとともに「遊撃御三家」と称されたボストンのスター。96年にデビューすると翌97年には3割30本塁打、リーグ最多の209安打を記録し新人王を獲得。一躍メジャートップクラスのショーとストップになりました。99年には3割5分7厘、翌年には3割7分2厘と2年連続で首位打者を獲得。翌年はけがのため21試合の出場にとどまりますが、02年はリーグ最多の56二塁打、120打点と復活。球界ナンバーワンの遊撃手としての名目を保ちました。しかし、2003年開幕前に球団と契約交渉をめぐりモメてしまいます。その年は好成績を残し、オフには女子サッカー選手のミア・ハムと結婚するなど私生活でも充実していましたが、結局球団との交渉はまとまらずに終わります。2004年開幕前には、マニ―・ラミレス⇔アレックス・ロドリゲス、ガルシアパーラ⇔マグリオ・オルドネスという大型トレード計画が発覚。この計画は実現しませんでしたが、球団側もガルシアパーラ放出にむけて動き出していました。さらに悪いことに彼自身もオープン戦で負傷し開幕から出遅れ。6月に復帰しましたが、打撃・守備友に精彩を欠きついに7月31日にシカゴ・カブスに四角トレードで放出されます。トレード決定後、ガルシアパーラはチームメイトに対し「ワールドシリーズでまた会おう」と言い残して去っていたという逸話は有名。しかし、カブスはプレーオフ出場を逃す一方でレッドソックスは86年ぶりの世界一に。彼の見返りに獲得した0・カブレラやD・ミンケイビッチなどのゴールドグラバーの活躍でディフェンス面での強化がなされたことが世界一の要因のいつになったことは皮肉でしょう。
カブスで新たなキャリアをスタートさせたガルシアパーラでしたが、このチームではあまり活躍できずに終わります。打撃面はともかく、守備面での衰えが顕著だったからです。結局、05年オフにドジャーズと契約しますが、遊撃手としての起用はなされず一塁手としての起用がメインとなります。しかし、それに奮起したのか06年は開幕から好調。久々にオールスター出場を果たします。この年は3割20本塁打を記録しカム・バック賞を受賞。三振はわずかに30と往年の打棒が戻ってきたかに思えました。しかし、翌年はわずか7本塁打と低迷。08年はけがで55試合の出場にとどまり退団。アスレチックスと契約した09年には久々にフェンウェイ・パークに戻りボストンのファンから盛大なスタンディング・オベーションをうけます。しかし、肝心の成績は65試合の出場で3本塁打とさらに低迷。そして今年の3月10日に引退を発表。古巣ボストンと一日契約をかわしての引退でした。結果的に30歳を境に急激に衰えていしまいましたが、90年代後半を代表する選手でした。
通算成績:http://www.baseball-reference.com/players/g/garcino01.shtml
6、ケビン・ミラー(マーリンズ~レッドソックス~オリオールズ~ブルージェイズ)
一瞬だけ中日にいたこともある選手。メジャーデビューは98年。この時すでに27歳と割と遅咲きの選手でした。マーリンズでは主軸として活躍し01年には20本塁打85打点を記録。03年オフにFAとなりますがこの時に中日がオファー。一度は入団が決まりかけます。しかし、突如レッドソックスが獲得を表明。「日本の球団に譲渡するためウェーバーにたけた選手は獲得しない」という紳士協定を破るものでした。当初、中日はこれを拒否しますがミラー本人は打って変わってレッドソックス入りを希望。結局レッドソックス入りが決まります。移籍後は勝負強いと打撃とひょうきんなキャラクターでたちまちボストンの人気者となり04年の世界一に貢献。06年からはオリオールズに在籍し主軸として活躍。しかし、07年、08年と2年連続でOPS8割未満とし徐々に衰えを見せ始めます。ブルージェイズに所属した09年は78試合の出場で7本塁打に終わり一年で退団。10年はシカゴ・カブスとマイナー契約を結びますが開幕直前に解雇されます。ミラーはこの時点で既に引退を決めていたようですが、彼は最後の花道を作るべく、独立リーグのセントポール・セインツの入団テストを受験。見事合格を果たします。このセインツはドラフトから外れたミラーが大学卒業後に最初に所属した球団。ここでの活躍が認められフロリダ・マーリンズとのマイナー契約を勝ち取るわけです。メジャー昇格後も試合観戦に訪れるなどつながりは深く、ミラーはこの球団を最後の舞台に選んだのです。結局一年プレーしその年限りで引退。最後までセインツを愛し、去って行きました。
通算成績:http://www.baseball-reference.com/players/m/millake01.shtml
アレックス・ロドリゲス、デレク・ジーターとともに「遊撃御三家」と称されたボストンのスター。96年にデビューすると翌97年には3割30本塁打、リーグ最多の209安打を記録し新人王を獲得。一躍メジャートップクラスのショーとストップになりました。99年には3割5分7厘、翌年には3割7分2厘と2年連続で首位打者を獲得。翌年はけがのため21試合の出場にとどまりますが、02年はリーグ最多の56二塁打、120打点と復活。球界ナンバーワンの遊撃手としての名目を保ちました。しかし、2003年開幕前に球団と契約交渉をめぐりモメてしまいます。その年は好成績を残し、オフには女子サッカー選手のミア・ハムと結婚するなど私生活でも充実していましたが、結局球団との交渉はまとまらずに終わります。2004年開幕前には、マニ―・ラミレス⇔アレックス・ロドリゲス、ガルシアパーラ⇔マグリオ・オルドネスという大型トレード計画が発覚。この計画は実現しませんでしたが、球団側もガルシアパーラ放出にむけて動き出していました。さらに悪いことに彼自身もオープン戦で負傷し開幕から出遅れ。6月に復帰しましたが、打撃・守備友に精彩を欠きついに7月31日にシカゴ・カブスに四角トレードで放出されます。トレード決定後、ガルシアパーラはチームメイトに対し「ワールドシリーズでまた会おう」と言い残して去っていたという逸話は有名。しかし、カブスはプレーオフ出場を逃す一方でレッドソックスは86年ぶりの世界一に。彼の見返りに獲得した0・カブレラやD・ミンケイビッチなどのゴールドグラバーの活躍でディフェンス面での強化がなされたことが世界一の要因のいつになったことは皮肉でしょう。
カブスで新たなキャリアをスタートさせたガルシアパーラでしたが、このチームではあまり活躍できずに終わります。打撃面はともかく、守備面での衰えが顕著だったからです。結局、05年オフにドジャーズと契約しますが、遊撃手としての起用はなされず一塁手としての起用がメインとなります。しかし、それに奮起したのか06年は開幕から好調。久々にオールスター出場を果たします。この年は3割20本塁打を記録しカム・バック賞を受賞。三振はわずかに30と往年の打棒が戻ってきたかに思えました。しかし、翌年はわずか7本塁打と低迷。08年はけがで55試合の出場にとどまり退団。アスレチックスと契約した09年には久々にフェンウェイ・パークに戻りボストンのファンから盛大なスタンディング・オベーションをうけます。しかし、肝心の成績は65試合の出場で3本塁打とさらに低迷。そして今年の3月10日に引退を発表。古巣ボストンと一日契約をかわしての引退でした。結果的に30歳を境に急激に衰えていしまいましたが、90年代後半を代表する選手でした。
通算成績:http://www.baseball-reference.com/players/g/garcino01.shtml
6、ケビン・ミラー(マーリンズ~レッドソックス~オリオールズ~ブルージェイズ)
一瞬だけ中日にいたこともある選手。メジャーデビューは98年。この時すでに27歳と割と遅咲きの選手でした。マーリンズでは主軸として活躍し01年には20本塁打85打点を記録。03年オフにFAとなりますがこの時に中日がオファー。一度は入団が決まりかけます。しかし、突如レッドソックスが獲得を表明。「日本の球団に譲渡するためウェーバーにたけた選手は獲得しない」という紳士協定を破るものでした。当初、中日はこれを拒否しますがミラー本人は打って変わってレッドソックス入りを希望。結局レッドソックス入りが決まります。移籍後は勝負強いと打撃とひょうきんなキャラクターでたちまちボストンの人気者となり04年の世界一に貢献。06年からはオリオールズに在籍し主軸として活躍。しかし、07年、08年と2年連続でOPS8割未満とし徐々に衰えを見せ始めます。ブルージェイズに所属した09年は78試合の出場で7本塁打に終わり一年で退団。10年はシカゴ・カブスとマイナー契約を結びますが開幕直前に解雇されます。ミラーはこの時点で既に引退を決めていたようですが、彼は最後の花道を作るべく、独立リーグのセントポール・セインツの入団テストを受験。見事合格を果たします。このセインツはドラフトから外れたミラーが大学卒業後に最初に所属した球団。ここでの活躍が認められフロリダ・マーリンズとのマイナー契約を勝ち取るわけです。メジャー昇格後も試合観戦に訪れるなどつながりは深く、ミラーはこの球団を最後の舞台に選んだのです。結局一年プレーしその年限りで引退。最後までセインツを愛し、去って行きました。
通算成績:http://www.baseball-reference.com/players/m/millake01.shtml
2010年12月17日金曜日
セイバーメトリクス入門⑦
11、DIPS(Defense Independent Pitching Statics)
近年注目を浴びている全く新しい投手の評価指標です。この指標のコンセプトは投手の成績を「投手自身でコントロールできるもの」と「投手がコントロールできないもの」とに分け、前者のみで投手の力量を評価しようというものです。すなわち、単打などの本塁打以外の安打は守る野手の力量によるものであり、投手自身ではコントロールできないものとみなします。なので、投手のみに責任がある要素は与四球、奪三振、被本塁打の3つであるといのがコンセプトなわけです。当初、この指標には数多くの批判が寄せられましたが、今ではその有用性が広く認められています。
算出方法はいろいろありますが主に使われているのは下記の2つです。
①(与四球×3+被本塁打×13-奪三振×2)÷投球回+3.2
②{(与四球-故意四球+死球)×3+被本塁打×13-奪三振×2}÷投球回+3.12
またその後の研究ではこれに改良を加えたDIPS2.0と呼ばれる指標も提唱されています。算出方法は下記の通り。
{フェアフライによるアウト数×(-0.041)+ゴロによるアウト数×0.05+ファウルフライによるアウト数×0.251+ライナーによるアウト数×0.024+与四球×0.316+与死球×0.43-奪三振×0.12}÷投球回×9
非常に煩雑です。どうやったらこういう方法にたどりつくのか知りたいです。
ちなみに、被本塁打については捕手の責任もあるという声もあると思います。確かに日本では捕手が投げる球を判断して投手をリードするということが一般的なので、投手の責任は捕手の責任でもあります。しかし、メジャーでは投手の自己判断によるところが多く、捕手はあくまでアドバイスを送るだけにすぎません。セイバーメトリクス信奉者が「捕手は投手の投球にほとんど関与しない」とよく言うのはそのためです。それゆえ、この指標は日本では通用しきれないでしょう。
近年注目を浴びている全く新しい投手の評価指標です。この指標のコンセプトは投手の成績を「投手自身でコントロールできるもの」と「投手がコントロールできないもの」とに分け、前者のみで投手の力量を評価しようというものです。すなわち、単打などの本塁打以外の安打は守る野手の力量によるものであり、投手自身ではコントロールできないものとみなします。なので、投手のみに責任がある要素は与四球、奪三振、被本塁打の3つであるといのがコンセプトなわけです。当初、この指標には数多くの批判が寄せられましたが、今ではその有用性が広く認められています。
算出方法はいろいろありますが主に使われているのは下記の2つです。
①(与四球×3+被本塁打×13-奪三振×2)÷投球回+3.2
②{(与四球-故意四球+死球)×3+被本塁打×13-奪三振×2}÷投球回+3.12
またその後の研究ではこれに改良を加えたDIPS2.0と呼ばれる指標も提唱されています。算出方法は下記の通り。
{フェアフライによるアウト数×(-0.041)+ゴロによるアウト数×0.05+ファウルフライによるアウト数×0.251+ライナーによるアウト数×0.024+与四球×0.316+与死球×0.43-奪三振×0.12}÷投球回×9
非常に煩雑です。どうやったらこういう方法にたどりつくのか知りたいです。
ちなみに、被本塁打については捕手の責任もあるという声もあると思います。確かに日本では捕手が投げる球を判断して投手をリードするということが一般的なので、投手の責任は捕手の責任でもあります。しかし、メジャーでは投手の自己判断によるところが多く、捕手はあくまでアドバイスを送るだけにすぎません。セイバーメトリクス信奉者が「捕手は投手の投球にほとんど関与しない」とよく言うのはそのためです。それゆえ、この指標は日本では通用しきれないでしょう。
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