5、ノマー・ガルシアパーラ(レッドソックス~カブス~ドジャース~アスレチックス)
アレックス・ロドリゲス、デレク・ジーターとともに「遊撃御三家」と称されたボストンのスター。96年にデビューすると翌97年には3割30本塁打、リーグ最多の209安打を記録し新人王を獲得。一躍メジャートップクラスのショーとストップになりました。99年には3割5分7厘、翌年には3割7分2厘と2年連続で首位打者を獲得。翌年はけがのため21試合の出場にとどまりますが、02年はリーグ最多の56二塁打、120打点と復活。球界ナンバーワンの遊撃手としての名目を保ちました。しかし、2003年開幕前に球団と契約交渉をめぐりモメてしまいます。その年は好成績を残し、オフには女子サッカー選手のミア・ハムと結婚するなど私生活でも充実していましたが、結局球団との交渉はまとまらずに終わります。2004年開幕前には、マニ―・ラミレス⇔アレックス・ロドリゲス、ガルシアパーラ⇔マグリオ・オルドネスという大型トレード計画が発覚。この計画は実現しませんでしたが、球団側もガルシアパーラ放出にむけて動き出していました。さらに悪いことに彼自身もオープン戦で負傷し開幕から出遅れ。6月に復帰しましたが、打撃・守備友に精彩を欠きついに7月31日にシカゴ・カブスに四角トレードで放出されます。トレード決定後、ガルシアパーラはチームメイトに対し「ワールドシリーズでまた会おう」と言い残して去っていたという逸話は有名。しかし、カブスはプレーオフ出場を逃す一方でレッドソックスは86年ぶりの世界一に。彼の見返りに獲得した0・カブレラやD・ミンケイビッチなどのゴールドグラバーの活躍でディフェンス面での強化がなされたことが世界一の要因のいつになったことは皮肉でしょう。
カブスで新たなキャリアをスタートさせたガルシアパーラでしたが、このチームではあまり活躍できずに終わります。打撃面はともかく、守備面での衰えが顕著だったからです。結局、05年オフにドジャーズと契約しますが、遊撃手としての起用はなされず一塁手としての起用がメインとなります。しかし、それに奮起したのか06年は開幕から好調。久々にオールスター出場を果たします。この年は3割20本塁打を記録しカム・バック賞を受賞。三振はわずかに30と往年の打棒が戻ってきたかに思えました。しかし、翌年はわずか7本塁打と低迷。08年はけがで55試合の出場にとどまり退団。アスレチックスと契約した09年には久々にフェンウェイ・パークに戻りボストンのファンから盛大なスタンディング・オベーションをうけます。しかし、肝心の成績は65試合の出場で3本塁打とさらに低迷。そして今年の3月10日に引退を発表。古巣ボストンと一日契約をかわしての引退でした。結果的に30歳を境に急激に衰えていしまいましたが、90年代後半を代表する選手でした。
通算成績:http://www.baseball-reference.com/players/g/garcino01.shtml
6、ケビン・ミラー(マーリンズ~レッドソックス~オリオールズ~ブルージェイズ)
一瞬だけ中日にいたこともある選手。メジャーデビューは98年。この時すでに27歳と割と遅咲きの選手でした。マーリンズでは主軸として活躍し01年には20本塁打85打点を記録。03年オフにFAとなりますがこの時に中日がオファー。一度は入団が決まりかけます。しかし、突如レッドソックスが獲得を表明。「日本の球団に譲渡するためウェーバーにたけた選手は獲得しない」という紳士協定を破るものでした。当初、中日はこれを拒否しますがミラー本人は打って変わってレッドソックス入りを希望。結局レッドソックス入りが決まります。移籍後は勝負強いと打撃とひょうきんなキャラクターでたちまちボストンの人気者となり04年の世界一に貢献。06年からはオリオールズに在籍し主軸として活躍。しかし、07年、08年と2年連続でOPS8割未満とし徐々に衰えを見せ始めます。ブルージェイズに所属した09年は78試合の出場で7本塁打に終わり一年で退団。10年はシカゴ・カブスとマイナー契約を結びますが開幕直前に解雇されます。ミラーはこの時点で既に引退を決めていたようですが、彼は最後の花道を作るべく、独立リーグのセントポール・セインツの入団テストを受験。見事合格を果たします。このセインツはドラフトから外れたミラーが大学卒業後に最初に所属した球団。ここでの活躍が認められフロリダ・マーリンズとのマイナー契約を勝ち取るわけです。メジャー昇格後も試合観戦に訪れるなどつながりは深く、ミラーはこの球団を最後の舞台に選んだのです。結局一年プレーしその年限りで引退。最後までセインツを愛し、去って行きました。
通算成績:http://www.baseball-reference.com/players/m/millake01.shtml
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