9、RC(Runs Created)
これも打者の攻撃能力を表す指標。出塁能力や長打力でなく、盗塁などの進塁能力も加味した総合的な攻撃指標です。計算方法についてはさまざまのものがありましたが現在では下記のようになっています。
A(=出塁能力):安打+四死球-盗塁死-併殺打
B(=進塁能力):塁打+0・26×四死球+0・53×犠打飛+0・64×盗塁-0・03×三振
C(=出場機会):打席数
※塁打=安打×1+二塁打×1+三塁打×2+本塁打×3
RC={(A+2・4×C)×(B+3×C)}÷(9×C)-0・9×C
非常に複雑な計算方法です。RCはOPSにはなかった走塁能力も考慮したため、一番打者やスラッガーといった全く異なるタイプの打者同士でも同じように比較できるようになりました。しかし、打席数の多い選手ほど数値が大きくなってしまう傾向があるのでより正確な下記の指標も考案されています。
10、RC27
算出方法:(27×RC)÷(打数ー安打+犠打飛+盗塁死+併殺打)
これはRCを基準としてある特定の選手一人で打線が構成されていた場合、一試合で何点とれるのかを表した数値です。6以上あれば合格点。9を超えるようだと超優秀となります。ちなみに今年のNPBトップは中日の和田選手の9・94でした。メジャーでは、アMVPのハミルトンが10・3、ナMVPのボット―が9・9という数字を残しています。また、他の選手ではカーディナルスのプホルスが8・7(これでもキャリアワースト2位)、ロッキーズのゴンザレスが8・5、タイガースのカブレラは9・5という成績でした。プホルスはキャリア通算で9・8ですから、いかに彼がすごい打者かというのが良くわかります。日本人選手では、イチローが5・7という成績を残しています。キャリア通算は6・5ですから、パワーがない割にはかなりの数字だと思います。ちなみにメジャー記録は2004年にバリー・ボンズが記録した22・0.ステロイドの力が立ったとは言え、すごい数字です。かつての名声は完全に地に落ちてしまったボンズですが、ステロイドがなくても殿堂入りできるくらいの成績を残せていたはずです。それだけに、残念なことですね。
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