広州で行われているアジア大会の野球競技で韓国代表が見事、金メダルを手にしました。韓国ではこうしたアジア大会や五輪で優勝した選手には兵役免除という特権が与えられます。今回の韓国代表チームの面々もそうでした。そのした選手たちの中にメジャーリーガーもいます。クリーブランド・インディアンズに所属する秋信守外野手です。
28歳の秋は今シーズン打率3割、22本塁打、21盗塁、リーグ8位の83四球を記録。走攻守3拍子揃った活躍で低迷するチームを引っ張りました。OPSも9割近い数字を残し、メジャーファンの間ではアジア最高打者はイチローではなくこの秋だ、という声も多く聞こえるようになりました。
そんな彼に立ちはだかったのが、兵役という大きな壁でした。韓国人男性は30歳までに兵役に就くことが義務とされています。そのため、秋は選手として最も脂の乗った時期に兵役に取られてしまう危険性があったのです。2009年のWBCでは主軸打者として韓国の準優勝に貢献したため、国内からも免除を求める声が高まりましたが、残念ながらそうはいきませんでした。次のロンドン五輪からは野球が公式競技から外されます。秋にとって、このアジア大会が最後のチャンスでした。それゆえ、今回の優勝は本人にとってもインディアンスにとってもこの上なく喜ばしいことだったでしょう。
アジア大会終了後、さっそくインディアンズが秋に長期契約のオファーを出したとの報道がありました。最大の壁を乗り越えたこの韓国人打者のさらなる成長に期待したいと思います。
ではでは。
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